コロナ収束後の都心5区のマンション投資とアメリカ住宅バブルの崩壊について


コロナ収束後の都心5区のマンション投資とアメリカ住宅バブルの崩壊について





前編は「東京都心の限定5区のマンション投資が活況を呈していているが懸念されるようなバブルではない」というのが結論だった。
それに続く後編。




今回の後編ではさらに2つの視点からマンション価格の上昇を考える内容になっている。
まず第1のポイントは、居住所有者目線で見たマンション価格について

東京のマンション価格の上昇は、居住目的購入者の平均的な「支払い可能価格」の増加におおむね見合ったものと言える。「現下のマンション価格にバブル的な要素は乏しい」


ただし注意すべき点として、優遇金利で1.0%未満の水準も珍しくなくなった住宅ローン金利はもはや限界まで低下している。実際、2016年以降、平均適用金利は下げ止まり、横ばいの推移となっている。従って、今後のマンション価格の上昇余地は、この面からはもはや期待できない。



逆に言うと、今から「背伸びした購入」や「身の丈に合っていない購入」はかなりリスキーだということでもあるということだ。


次に第2のポイントは、海外主要国の住宅価格と東京のマンション価格の動向に2000年代後半から同調性(高い正の相関関係)があるとのこと。

金融・投資活動のグローバル化で1990年代以降、世界主要国の株価動向の同調性が強まっている一方で、住宅価格など不動産価格の変動は地域的な個別性が強いと一般に考えられてきた。ところが2000年代後半以降、主要国の住宅価格指数に同調性が強まっている。


国際住宅価格指数と東京の中古マンション価格指数の前年同期比の相関を2008年~2020年の期間で計測すると、相関係数は+0.75とかなり高い(最大値1.0で完全な比例関係になる)。係数の傾きも1.05であり、国際住宅価格指数が1%ポイント上昇すると東京のマンション価格指数は1.05%ポイント上昇する関係がある。


ちなみに国際住宅価格指数と最も高い関係性が見られるのは米国の住宅価格指数であり、相関係数は0.92と非常に高い。これは前者に占める米国の住宅価格指数の比率(加重平均のウエイト)が高いことを考えれば当然の結果でもある。











上の画像を見ると「日本だけ違う動き」をしているがそれに関する詳しい説明は記事を参照のこと。
そして第3のポイントは、米国住宅市場はバブル再来か否か

結論から言うと、2022年から2023年にかけて米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和を終了し、ゼロ金利解除・金利引き上げに入る局面では、住宅ローン金利の上昇によって米国の住宅価格が調整局面を迎え、市況が軟調に転じる可能性が高い。


その調整局面がソフトランディングになるか、ハードランディングになるかは、それまでに住宅関連の信用膨張がどこまで進み、価格がどこまで上がっているかに依存する問題だ。筆者が考えるメインシナリオでは2007年から2009年にかけて起こったようなバブル崩壊型の暴落は起こらず、ソフトランディングの公算が高い。そう考える理由を2つに絞って指摘しよう。



こちらも詳しい説明は記事を参照のこと。
結論としては下記。

以上、東京の中古マンション価格の近年の上昇を中心に分析してきた結果を手短にまとめると、2020年は不況下における価格上昇ではあるが、現状水準近辺ではバブル的な要素は乏しく、短期的中期的に急落する可能性は低い。


2022年から2023年にかけて起こるだろう米国の金融緩和の解除に伴い、米国を中心とする海外不動産市況の調整局面入りの影響を受けて、東京のマンション価格も軟化する可能性は十分にある。しかし2009年のリーマンショック後や2012年のミニ景気後退時ほどの市況の悪化が起こる可能性は低い。


居住用住宅の購入を考える比較的若い年齢層の方々にアドバイスするならば、年間所得1000万円~2000万円の準富裕層(含む夫婦共稼ぎ合計所得)でもなければ、今の市況では都心部から離れた中古戸建ての物件を狙う方が経済的だろう。



逆に、都心5区のマンションはもうかなり上昇してしまったので、かなり早い段階で購入しておかなければダメだった、とも言える。


コロナ以後の世界で在宅勤務などワークスタイルがすでに変化したケースもあるだろうし、今後もそれは続きそうだから、のんびりと郊外の生活もいいとは思う。
渋谷、新宿、池袋などに出なくてもその街で全てが完結出来るエリアってけっこうあるしな。


【追加】
記事アップしたら、こんなの見たので貼り付けておく。
さて今後どうなるか。