アセットアロケーションではなくアセットロケーションの話
アセットアロケーションではなくアセットロケーションの話
今回は下記のアセットアロケーションではなく、
アセットロケーションで「リスクを高めずにリターンだけ高める」という話。
日経より。
アセットロケーションというのは異なる制度が存在する場合、どの制度を使ってどの商品を運用するかということを言う。
運用益に税金がかからないという制度が存在するとしよう。いわば「非課税の器」である。ここにどのような金融商品を入れるのかを決めるのがアセットロケーションなのである。そしてこのアセットロケーション次第で、「リスクを高めることなくリターンを高める」ということが可能になるのだ。
すなわち非課税という有利な制度があれば、その使い方次第でリスクは変わらなくてもリターンを高めることができるというのが、アセットロケーションの面白いところなのである。アセットロケーションを考えると、iDeCoにおいては定期預金ではなく、投信で運用する方が合理的と言えるだろう。
要するに、タックスアービトラージと同じ。
当然、いちばん期待値の高い資産クラスを購入したほうがいい。
「でも、期待リターンの高いものは、それだけリスクも高いのではないか」。こう思う人もいるだろうし、実際にその通りだが、値下がりするというリスク自体は課税であれ、非課税であれ変わりはない。リスクの高いものが嫌だというなら、その割合を少なくするか全く選ばなければいいだけであって、リスクをどれだけ取れるかということはアセットアロケーションには影響があるが、アセットロケーションには全く影響はない。
課税口座と非課税口座の両方でどれだけ期待値が高くなるかを大体でいいから計算すれば良いだけ。
もしハイリスク・ハイリターンの商品を選ぶというのであれば、それは非課税制度を利用するのが合理的な考え方だろう。ちなみに筆者は現在69歳だが70歳までは自分の企業型確定拠出年金の資産を運用できるので、それは全て新興国株式投信で運用している。なぜなら新興国株式が一番期待リターンが高いし、他には新興国株式投信を一切持っていないからだ。
なるほどね。ブレ幅が大きい新興国クラスを入れるのも良い手かも。
あとは、一般NISA口座でレバレッジETFを保有するのも良いと思う。
最後に、以下の文章で締めくくり。
リスクとリターンのトレードオフというのは市場原理においては当然のことだが、国が定めた制度はしばしば市場原理に合わなかったり、それを上回ったりることが起こり得る。大切なことは、それらの制度の仕組みを正しく理解するとともに有効に活用することだろう。