ニッセイ基礎研究所の「バランスファンド」に関するレポートが上手くまとまっている
ニッセイ基礎研究所の「バランスファンド」に関するレポートが上手くまとまっている
お手軽でほったらかしに出来るバランスファンドに関するコロナ禍でのパフォーマンスを調べたニッセイ基礎研究所のレポートが上手くまとまっている。
また長期投資に関する大事な指針にも触れている。
感想としては、「通常の」バランスファンドを選んでおけば、2資産、4資産、8資産のどれも大したパフォーマンスの違いは無い、というのがコロナ禍でも確認できたということかな。
レポートは下記より。
- 2資産、4資産、8資産バランス型ファンド間でのパフォーマンスの違い
リスク性資産と安全資産との組入れ具合によってパフォーマンスが左右される。リスク性資産間での分散効果がなくなるため、リスク性資産の組入れが大きく安全資産の組入れが小さいバランス型ファンドほど下落が大きく、リスク性資産の組入れが小さく安全資産の組入れが大きいバランス型ファンドほど下落幅が小さくなる。
8資産均等ファンドのコロナ・ショック時の下落幅は、リスク性資産の組入れが3/4と大きかったこともあり、16%と大きかった。これがリスク性資産の組入れが1/2となっている4資産均等ファンドだと下落幅は9%程度であった。
- 特殊なバランスファンドに優位性は見られなかった
組入比率を機動的に変更しているバランスファンド【TAA(Tactical Asset Allocation)型ファンド】はバランス型ファンド全体、つまり組入比率を固定しているファンドと明確な違いが確認できず、似たようなパフォーマンスであった。
また、リスク・コントロール型はショック後の回復局面で劣後している。
- 急落時は「売却しない」もしくは「買い足す」の行動が高パフォーマンスの鍵
バランス型ファンドは、コロナ・ショック時には分散効果があまり効かず、ほとんどのファンドが下落したが、それは一時的なことでその後、多くのバランス型ファンドが反発し、足元では基準価額がショック前の水準まで戻った。
つまり、ショック時に基準価額が下がったところで売却せずに保有し続けてさえいれば、その影響は軽微であった。
ショック時は下手に売買せずにじっと価格が戻るのを待つことを心がけ、平常時においても時間分散しながら投資を重ね、平常心で長期に運用することが今後いつ来るか分からない短期的なショックを乗り切る方法の一つ。
自分の場合は、生活資金部分の一部は、シンプルに2資産の「楽天バンガード・インデックス・バランスファンド(均等型)」にしている。