【書評】適応的市場仮説〜Adaptive Markets〜(その1)



【書評】適応的市場仮説〜Adaptive Markets〜(その1)
従来の効率的市場仮説に対する、心理学、神経科学などを取り入れた「適応的市場仮説」を様々な事例で説明を試みている書籍。






下はアフィリエイト無し 。

Adaptive Markets 適応的市場仮説―危機の時代の金融常識



図書館で受け取ったら、けっこう分厚くてびっくりした。 


本書は、モダンポートフォリオや効率的市場など従来の経済学や金融理論で説明出来ない事象に対する、新たな「適応的市場仮説」という枠組み、理論の説明。


これまでの、経済理論の歴史や過去の暴落、インデックスファンドやヘッジファンドの歴史等の説明もあり、読み応えがある。


既存の経済理論に対して批判的ではあるが、攻撃的ではなく、「適応的市場仮説」なら「このように説明出来る」といった論調で、読みやすい。


とりあえず、今回は「適応的市場仮説の基本原理」のまとめだけ。



【要約】適応的市場仮説〜5つの重要原理



以下、本書より引用。

私たちは常に合理的なわけでも常に非合理的なわけでもない。
私たちは進化の力によって特徴や行動が形作られる生物学的存在である。



私たちの行動にはバイアスがあり、私たちは一見すると最適でない意思決定も行うが、過去の経験に学び、否定的なフィードバックに応じてヒューリスティックスを見直すことができる。



私たちには先を見据えた「もし〜なら」分析をはじめとする抽象的思考、過去の経験に基づいた未来予測、環境の変化に対応する準備を行う能力がある。これは思考の速さで進む進化であり、生物学的な進化とは異なるが、全く別物というわけではない。



金融市場のダイナミックスは、私たちが行動や学習を行い、周囲の人々や社会、文化、政治、経済、自然の環境に適応する際の相互作用によって形成されるものである。



生存こそが競争、各心、適応を促す究極の原動力である。


本書でわかりやすい記述が、
  • 静的 = 効率的市場仮説
  • 動的 = 適応的市場仮説
という表現。

不測の事態に対して、変化を前提として市場を見ている点かな。


下記は洋書版(アフィリエイト無し)

Adaptive Markets: Financial Evolution at the Speed of Thought